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富山大学 工学部 編入 体験談

こんにちは!MSKです。このブログを読んでいただきありがとうございます。

今回は富山大学工学部工学科電気電子工学コースの編入試験の傾向と対策についてお伝えします。

筆記試験

筆記試験の科目は、数学、英語(TOEICTOEFL)、小論文です。試験時間は、数学、小論文ともに90分です。なお、最新の情報は必ず募集要項を確認するようにしてください。筆記試験の配点については公開されていませんが、私は英語(TOEICTOEFL)を100点満点と仮定すると、数学が100点満点、小論文が100点満点の計300点であると試験時間等から推測しました。あくまでも推測であり、間違っている可能性もありますので参考程度にしてください。

 

数学

過去の出題傾向を分析してみます。ここ数年の傾向では大問3題が出題され、大問1は微分積分、大問2はベクトル解析、大問3は微分方程式です。詳細は過去問を請求して確認してください。

微分積分は、導関数を求める問題や、極限値を求める問題、曲線に囲まれる領域の面積を求める問題、2重積分の問題がよく出題されています。比較的基本的な問題が出題されている印象です。私は、教科書(新微分積分1新微分積分2)の例題と、問を一通り解き、徹底研究で該当範囲を出そうな問題を中心に学習しました。教科書と徹底研究を使用して学習を進めてもらえればよいと思いますが、徹底研究だけでは問題数が少ないと感じる方は、大学編入のための数学問題集等で演習を積むと良いと思います。自分は時間が足りずにそこまでできませんでした。

ベクトル解析は、発散や回転、勾配、曲線の長さ、方向微分係数、単位接線ベクトル、単位法線ベクトル、面積分、線積分行列式を求める問題等がここ数年で出題されています。ベクトル解析も基本的な問題が多い印象です。私は、新応用数学新応用数学問題集を用いて勉強しました。教科書と徹底研究を使用して学習を進めてもらえればほぼすべての問題が解けるようになると思います。自分は徹底研究のベクトル解析の範囲はは時間が足りなかったためやっていません。

微分方程式は、変数分離形、同次形、2階定数係数線形微分方程式がよく出題されています。曲線族を満たす微分方程式を導き、曲線族の直交曲線を求める問題も出題されたことがあります。私は、新微分積分2の例題と問を一通り解き、その後徹底研究の該当範囲(第8章)の問題を解きました。しかし、教科書と徹底研究の知識だけでは解くことができない問題も出題されたことがあり、自分はそういう問題が出たときは捨てようと考えていました。余裕があれば、他の問題集で演習を積むのもアリかもしれません。

数学の試験の出来としては、大問3題合わせて小問が10問あったのですが、8問は自信をもって解くことができました。他の2問はよくわかりませんでした。R5の試験は過去問と比べて比較的簡単だったので運がよかったと思いました。

 

小論文

小論文は、700字以上800字以内で書く必要があります。過去問の問題文を以下に示します。R5の問題文については手元に問題用紙がないため省略します。

 

R4

オリンピックやパラリンピックでは、多くの競技で記録更新や驚異的なパフォーマンスが達成されます。それは、アスリート自身の身体能力や技術の向上のみならず、テクノロジーの進化にも支えられています。例えば、競技で直接使われる用具(ウェアや靴など)やその他の道具(トレーニング器具など)、栄養・食事の管理、データ分析技術など、様々なテクノロジーの進化が、記録やパフォーマンスの向上に大きな貢献をしています。しかしながら、こうした最新テクノロジーによる、記録やパフォーマンスに与える影響が大きすぎると、問題になることがあります。スポーツにおけるテクノロジーの役割を考え、どこまでならテクノロジーの介入が許され、介入が許される境界を超えると何が問題になるのか、あなたの考えを700字以上800字以内で書きなさい。

 

R3

あなたがこれまで受けた授業の中で行った実験あるいは実習のうち最も印象に残ったものを一つ挙げ、その内容、どのような点が印象に残ったのか、その実験あるいは実習が進路の決定に役立った点などについて、あわせて700字以上800字以内で説明しなさい。

 

R2

日本は今、少子高齢化に伴う人口減少、低いエネルギー自給率、環境汚染の拡大、大規模災害の危機など、多くの問題に直面している。現状のまま何もしないと、私たちには極めて厳しい未来が待ち受けている。日本が今後最も優先的に取り組むべき課題を上記から1つ選び、その課題を最優先として選択した理由、工学的視点に基づいた具体的な解決策、その解決策を実行する上での困難さについて、700字以上800字以内で記述せよ。

 

毎年、やや工学よりですがさまざまなテーマの問題が出題されています。三重大学の試験の1週間後に富山大学の試験があったのですがその1週間で自分は勉強を行いました。正直、1週間は短過ぎました。もっと余裕をもって対策を始めた方がよいと思います。まず、7日間で合格する小論文-読み方&書き方を完全マスター!を読んで小論文の書き方やコツなどを頭に入れました。その中の問題を2題くらい解いた気がします。その後、過去問を3年分解きました。自分は添削をしてもらいませんでしたが学校の先生に添削してもらえるようであれば添削してもらった方がよいと思います。自分だけでは気づけないこともあるからです。自分の小論文の書き方として、まず白紙にメモや下書きをしてその時点でのおおよその文字数を確認し、それを基に多少付け足したり省略したりしながら解答用紙に記入していくという方法を取りました。確か試験本番でも問題用紙の裏側が白紙出たのでそこに下書きを書いたと思います。小論文は、書く練習をしておかないと本番でいきなり書くことは難しいので絶対に事前に練習をするようにしてください。時間的に余裕がない方でも最低過去問3年分はやっておくべきです。自分の体験談として、いろいろな問題を解くことにより、ある問題で使用した自分の体験談や考えを他の問題でも少し内容を変えて使い回せたことがありました。ですので時間がある方は、いろいろな問題を解くとよいと思います。また、出やすいテーマを抑えておく、つまりネットなどで調べて知識を蓄えておくことも有効であると思います。例えば、少子高齢化問題や地球温暖化などの環境問題、グローバル化などです。最後に自分が小論文を書く上で意識したことを以下に示します。

  • 主張や理由、根拠に関しては独自性は必要ない。独自性を出すとしたら自分なりの具体例
  • 適切な具体例を出すことが重要であり、具体例が小論文の勝負を決める
  • 設問を分解して答えることを明確にする

 

英語(TOEICTOEFL

英語の得点にはTOEICTOEFLのスコアが使われます。自分はTOEICの公開テストのスコア750点を提出しました。多くの方がTOEICを選択すると思いますが、TOEICの勉強法については多くの情報をネットで得ることができると思いますので詳しくは割愛します。基本的にはスタディサプリENGLISHのTOEIC® L&R TEST対策コースを使いました。自分の場合はどのように対策していけばよいか分からなかったのでパーソナルコーチプランに入りました。コーチに学習スケジュールを立ててもらい、アドバイスをもらいながら学習を進めました。そのおかげでTOEICのスコアは

  • 3年の3月:550点
  • 4年の5月:620点
  • 4年の7月:735点
  • 4年の9月:750点

と伸ばすことができました。スタサプは関先生の解説が分かりやすいし、シャドーイングもやりやすいのでオススメです!

eigosapuri.jp

 

TOEICの点数を英語の得点に換算する式を公開している静岡大学工学部は700点以上で100点であり、岐阜大学工学部は730点以上で100点でした(R5年度編入試験)。これらの大学よりやや下のレベルである(大学受験の偏差値として)富山大学も700点~730点程度で満点になるのではないかと推測されます。

 

面接

筆記試験の後に面接がありました。募集要項を見ると、面接に「基礎学力に関する試問を含む」とあり、「基礎学力に関する試問は、基礎的な学力をみる内容を尋ね、志望するコースへの適性を総合的に評価します」とありますが、学力を問う質問はされませんでした。面接で聞かれたことを思い出せる範囲で以下に示します。

  • 富山大学への編入学を志望した理由
  • 卒業研究ではどのようなことをやっているのか
  • なぜ高専へ進学することを選んだのか

終始和やかな雰囲気だったのでリラックスして面接を受けることができました。とりあえずは、志望動機、卒業研究の内容、大学卒業後の進路を話せるようにしておけば大丈夫だと思います。学力検査による選抜の場合、面接は合否にそこまで影響しないと思いますが時間があれば面接練習をしておくとよいと思います。自分は練習はしなかったのですが富山大学を受験する前に他の大学を2校受けており、そこでの面接が練習の代わりになりました。

 

過去問とその解答について

最後に私が保有している過去問とその解答例についてこちらで配布します。好きに使っていただいて構いません。なお、小論文の解答例はありません。少しでも編入試験の勉強の役に立てば幸いです。

 

終わりに

今回の記事では、富山大学工学部工学科電気電子工学コースの編入試験の傾向と対策について書きました。質問等あればコメントしてください。長くなってしまいましたがここまで読んでいただきありがとうございました。

それでは!